Alex Moulton Bicycles モールトンAPB 再生日記 第1章 フレーム再生編 ●Alex Moulton Bicyclesとは?
モールトン社は、イギリスの小さな自転車工房です。
アレックス・モールトン博士は、自動車の設計者として有名です。
1960年代初頭、モールトン博士の開発したハイドロラスティックサスペンション
(モーリス1100/1300に搭載)や、
ラバーコーンサスペンション(オースチン・ミニ)は、大ヒットしました。
1962年、モールトン博士は画期的な自転車を考案、発売します。
小さい車輪に低い重心、長いホィールベースそして自動車の技術から得た
ラバーコーンサスペンションを搭載した自転車です。
この頃のモールトン「MKシリーズ」は、今のデザインと大きく異なります。
直線的な1本のフレームから成り立っていました。
BSモールトンが、その形状を引き継いでいます。
今のトラス構造(三角形の集合のフレーム)になったのは、
1975年です。これは「AMシリーズ」と呼ばれています。
マイナーチェンジを繰り返しながら、現在に引き継がれています。
●再生車両の紹介今回、再生されるのは、1992年に発表された「AM-APB14」です。
パーシュレイによるライセンス生産のため、価格は控えめな¥228,000。
20インチのブロックタイヤと2×7シフトを装備、多目的な使用を想定したモデルです。
写真映りが良いのか?結構きれいに見えますが、現物はボロボロです。再生前の状態は、
○シートピラーが錆びついて動かない。
○フロントサスペンションも錆びついて、全く動かない。
○リアサスペンションは、かすかに動くけどほとんど動かない。
○タイヤは前後ともサイドコードが切れていて、異様に膨らんでいる。
○シフトは後ろ7段のうち、5段しか動かない。
○リアスプロケットは、トップがすり減っていて歯飛びする。
○チェーンは、錆だらけで動きが悪い。
○ブレーキパッドは、4ヶともひび割れている。
○ブレーキワイヤーは、錆びている。
○分割時に使うワイヤージョイントは、イモネジの頭がつぶれかかっている。
○ダウンチューブとヘッドチューブの一部に、大きな錆がある。
○塗装は劣化し、艶がない。
○クランクなどのアルミ地のパーツは、白い錆が出始めている。
と、ほぼスクラップ状態と言っても良いでしょう。
ただ、救われたのは
◎主要パーツの欠品が無い(サス内部を開けた形跡が無い)。
◎フレーム・フォークの変形が無い。
この2点はありがたいです。
●再生後のイメージ
再生担当:大出は白いバイクが好きなので、ボロボロの塗装は、再塗装することに確定。
モールトンのスピード記録を作ったモデルも白だったし。
多用途な使い方はしないので、高速ツーリング(クラブモデル化)に目的を絞りました。
タイヤは20×1.35くらいを予定。
リム幅が広すぎるうえ、ハブがロックナット式なのでホィールごと交換。
ハンドルは、ドロップ形状でも、高めで手前にくる「らくちんポジション」。
コンポは、古いカンパを投入して、ノスタルジック・ブリティッシュスポーツに仕上げる予定です。
再生1日目 ●分解開始、ところが
分解を開始。
カギやリフレクター等など要らない部品を、順調に取り外します。
シートピラーは錆びていて、完全に固着していて抜けません。
トラブル第1号です。
シートピンを外して、オイルを浸透させます。
ピンの受け(耳)にドライバを差し込んで広げ、
シートチューブをプラハンで軽く叩きます。
頃合いを見計らってサドルをねじると、抜けました。
サドルとシートピラーは、ずっしり重かったです。
ピラーとサドルだけで、1kg弱!これは交換したほうが良いでしょう。
しかし、ピラー径は35.0φです。こんなの通常の生産にはありません。
シムを作って、細い物に交換することにします。
また、余計な出費が!
続いてフロントまわりの分解。
見てのとおり、ワイヤーはサビているので交換です。
サスは全く動かないので、リジット状態です。
塗装も日焼けで劣化しています(もとはツヤありのブラック)。
バラしてみて解ったのですが、このサスにはダンパーがありません。
フォークコラムの中に、スプリングが入っているのですが、
大量の水も入っていたので、スプリングが錆びてコラム内部で固着しているようです。
スプリングを外したいのですが、上側はコラム内部にブリッジが溶接されているので
下側のピストンを、なんとか動くようにして、下側から外すしかありません。
オイルシールを溶かす恐れがあるのですが、アルコール洗浄剤で内部を洗浄してみます。
浸透性の高いオイルをピストン側から注入して、プラハンでコラムを軽く叩き
オイルの浸透を促します。
しばらく様子を見ることにしました。
これは、しばらく時間がかかりそうなので、次回に持ち越します。
しかし、部品点数の多いフレームです。
塗装は標準価格でやってくれるのでしょうか?不安です。
(カントウの標準価格は¥10,500/焼き付け標準色・税込)
モールトン・バイシクルの最大の特徴「ラバーコーンサス」です。
中身はどうなっているのでしょう?
外してみたら、ただのゴムでした。やはり、ダンパーはありません。
ゴムの伸縮がダンパーになっているから、無くても良いのか?
メインピボットも固着していたので、ラバーコーンを外しても
スイングアームは動きませんでした。
サビによる固着で一番てこずったのは、アウター受けの取り外しでした。
真鍮製のアウター受けは、ラジオペンチで強く引っ張ると折れてしまうのです。
フレームとの間に、細いたがねを差し入れてへこませて、オイルを浸透させます。
穴の反対側から、適度な大きさの棒を入れてハンマーで叩いて抜きました。
抜けたアウター受けは、サビで真っ赤です。
ともあれ、全部分解できました。
次回は、フロントサスのスプリング救出です。
再生2日目 ●ダイナベクターさんに聞いてみる。
前回はフロントサスの内部が、分解出来なかったです。
錆がひどかったのも理由ですが、現在の自分の知識の無さも原因です。
反省して、アレックス・モールトン輸入元の「ダイナベクター」さんへ
ご口授いただきました。
「ああ、初期型APBですね。あのモデルはコラム上部のピンが溶接されていますから
下から抜くしかありません。」
やっぱりね。でも、ピストンとスプリングが錆びついていて抜けないんです。
「仕方がありません。良くあることです。送っていただければ当社で修理いたします。」
ううむ。それでは本来のレポートではなくなってしまいます。
失礼だけど他の人に出来るなら、ヘッドショックやSIDを散々分解してきた大出でも、
何とかなるでしょう。
「今回のケースは、スプリングごと錆びついていますね。取り外しは無理でしょう。
当社では、下からドリルでピストンを破壊して、新しいピストンと交換してます。」
なるほど。それは簡単。大出でも出来そうです。
でも、ちょっと待て。それで良いのか?まだ使えそうなピストンを壊すのか?
これは最後の手段として取っておこう。
他に方法を探します。
え〜と、ピストンの素材は何だろう?ついでにゴムを使ったオイルシールは、あるのかな?
「ピストンの素材?プラスチックですよ。
エンプラ?よく解らないけどプラスチック。
シールは無いです。全く無し。」
ありがとうございます。
この情報が欲しかったんです。
つまり、パッキンやゴムシールを劣化させるような溶剤を使っても全く問題なし。
熱を加えても問題なしと言うことです。
早速、防錆潤滑剤「SFR」を大量に吹きかけました。
↑コラムの上から。スプリングが見えます。このケミカルは、浸透性がすごく高いのですが(価格も高い)、
シール類を溶かしてしまう欠点があるのです。
今回の状況には、うってつけです。
浸透する事、待つことしばし。
続いて、ガスバーナー登場です。
ピストンが錆びついているあたりを、バーナーであぶります。
耐摩耗性が必要な場所なので、ピストンの素材は、
おそらくエンプラまたはデルリンでしょうから融点は高いはず。
ちょっとあぶったくらいでも、溶けたりしないでしょう。
SFRの気化するニオイが、室内に充満。
熱いうちに、コラム上から束ねたスポークを押し込み、ハンマーで叩きます。
しかし、ビクともしません。
ピストンは、フォーク内部43mmの所に固着したままです。ダメかな?
SFRの浸透を待って、約6時間放置。
インターネットで調べ物をしている最中に、
背後から「ボン!」って、大きな音がしました。
もしかしたらと、フォークの下側を見ると、
やっぱりピストンがフォーク内部14mmのところまで、出てきていました。
あと少し!
さらにSFRを吹きつけ、スポークを突っ込んで叩きます。
しかし、今度はピストンが下へ移動したせいで、スポークが届きません。
タイラップでスポークの頭をしばり(下図※1)、その上からロッド(下図※2)を当てて、
ハンマーで叩きました。
ガフッ!
ピストンが抜けました!
ついでにスプリングも!
余計なSFRも、どしゃ〜っと出てきて、床はサビ色のオイルまみれです。
絶対に畳の部屋では作業しないことをお奨めします。
これで、フレームがすべて分解されました。
次回は、塗装の剥離です。
強力な剥離剤を、探して来なくちゃ。
再生3日目 ●地味で危険な作業
今回は、いよいよ塗装を剥離します。
たまたま、「モールトンAPB」の発売当初のカタログを発見。
塗装については「パウダーコート」らしいです。
パウダーコートとは、粉末の塗料をフレームにふりかけて、高温で焼くと塗料が溶けて
コーテングされる、かなり高級な塗装です。
静電塗装と違ってムラになりにくく、はがれにくいのが特徴です。
モールトンのフレームパイプは細く、曲がりくねっているので
剥離は通常より困難であることを覚悟しました。
そのための秘密兵器(?)を揃えたので紹介します。
右端は「自動車板金全般用剥離剤」。
過去に大出が入手した中で、一番強烈な剥離剤です。今は入手困難です。
次は一般向けの強力剥離剤。大きめのホームセンターで入手できます。
次は剥離剤をフレームに塗り付けるハケ。いつも使っているのでボロボロです。
そして今回の秘密兵器(?)ワイヤーブラシ硬め・すき間用。
これならモールトンの狭いヘッドまわりも、きれいに剥離出来そうです。
最後にワイヤーブラシ。いつもならこのブラシだけで充分です。
自動車用剥離剤は、とても強力なので注意しなければなりません。
普通の強力剥離剤で落ちる塗装なら、自動車用は使わない方が安全です。
今回は、前側半分のフレームだけ試してみました。
モールトンの塗装は、幸い普通の強力剥離剤で反応が始まりました。
5分もしないうちに、塗装が浮きあがってきました。
かきおとしてみると、下地がありません(笑)。直塗りだったのです。
後は、根気よくワイヤーブラシで塗装を落とすのみ。
思った通り、細かな部分の塗装が残っています。
剥離は、塗装の仕上がりを大きく左右しますから、手抜きは損です。
まじめにのんびりと、腰をすえて、じっくり取り掛かります。
細かな曲線は、硬めすき間用のワイヤーブラシが最適でした。
でも、ちょっと手元が狂うと、剥離剤付きのワイヤーブラシが当たってこんな事に。
ワイヤーブラシの先が、軽く当たっただけで手が荒れました。
手袋はしたほうが良さそうです。あと防護メガネも。
格闘すること約3時間。なんとか剥離できました。
↑剥離が終わった前半分と、元のままの後半分を組み合わせてみました。しかし、まだ前半分だけ。残りはその3倍以上あります。
ここで3時間かかったということは、あと10時間くらいかかるかもしれません。
しばらく剥離剤づけの日々になりそうです。
ちなみに剥離はプロに任せれば、¥5,250(カントウ価格)でやってくれます。
計算で、13時間かかったとすると、時給¥403。
正直、モールトンの剥離は、個人ではやらないほうが得です。
大出は、剥離の後に加工することががあるので、
剥離しなければならないのですが、、。
再生4,5日目 ●剥離はもうイヤ!
あいかわらず、塗装を剥離します。
ぐずぐずしていると、最初に剥離したフレームが、錆びてしまいます。
一気に終わらせます。
前回(3日目:3時間)に引き続き、4日目も3時間、5日目は4時間かかりました。
合計10時間で、やっとおおまかな剥離が完了しました。
↑うっはー。ヘッド周りはもう錆が出始めてる!疲れました。
続いて、下地処理です。
細かな部分に残ったペイントかすを、ケガキ出します。
錆のひどかった部分は、下地までボコボコになっているので、
棒ヤスリで大まかな整形をしたあと、イビツになったフレームパイプを
耐水ペーパー(800番)で、滑らかにします。
このモールトンAPB14で、もっとも気に入らないのは、溶接の雑さです。
特徴でもあるトラスの先端が、テーパーになっていなかったり、
↑テーパーになっていない。ぶった切って付けましたって感じです。トラスの補強棒の長さが足りなくて、溶接盛りでごまかしていたり、
まるで欠陥住宅の床下を除いている気分です。
↑右上から来ているパイプは、長さが足りていません。
メインパイプに直に付いていないのです。ダイナベクターさんの話では、このAPBが歴代のなかで
最も仕上げの悪かったモデルらしいです。
と、言うことは、コイツをきれいに仕上げれば、
「世界一きれいなAPB14」になる訳ですね。
がぜん、やる気が湧いてきました。徹底的に改造します。
今後の改造計画
◎Wレバー台座の作成とロウ付け
◎ボトル台座のロウ付け
◎トラスフレーム先端の補強およびパテ盛り
◎溶接部のフィレット化
◎フロントエンドの肉盛り
そして再塗装(カントウの取引業者に依頼)です。
年内に仕上がるかな?
再生6日目 ●初めてのロウ付け
塗装の剥離をしたくないけど、しなくちゃならなかった理由。
それが小物のロウ付けです。
ロウ付けするには、その場所の塗装を剥がさなければならないのです。
全体的に手を加える予定だったので、10時間もかけて剥離となった訳です。
最近、忙しかったので、作業があいてしまいました。
剥離の終わったフレームは、サビが出始めています。仕上げを急がなくちゃ。
今回は、ロウ付けです。
やり方は、接合面にフラックスを塗って加熱し、ロウ材を流し込むという
ヤニなしハンダ付けと同じ手順です、が、ロウの融点が高いのです。
ハンダは、はんだゴテ(200℃位)ですが、
ロウ付けは、トーチランプ(ガスバーナー)で800℃以上になります。
ちょっと間違えれば、大やけど。
かなりビビってます。
まずは、簡単そうな小物「ボトル台座」から。
溶接するネジの当たり面を、フレームの面に合わせてやすりで仕上げます。
ネジをフレームに位置合わせして、フレームとネジの間にフラックスを塗ります。
バーナーで加熱!
フラックスが溶ける!!
フラックスが沸騰して揮発、そのまま加熱を続ける!
↑1ヶ目のネジをロウ付け開始!熱い!
バーナーの熱で、自分の周りの空間だけが、真夏のように暑い!
作業が一段落したら、クーラー付けよう。
ネジが赤く熱された頃合いで、ロウ棒を当ててみます。
今回使ったのは、0.8φの銀ロウ(融点650℃)です。
しかし、ロウ棒は溶けません。
うっ。失敗!?
炎が直接ロウ棒に当たって、ロウ棒の先端が溶け落ちました。
落ちたロウ材は、ネジの根元に固着。おおおお、失敗だぁ〜!
でも、ハンダならこんな時は母材を熱すると、
付近の溶けそこないハンダが溶けますよね。
ロウ付けも同じかな?ネジが真っ赤になるほど、熱してみました。
そしたら見事に溶けて、きれいにネジのすき間へ流れていくじゃないですか。
加熱が足りなかったのが、原因ですね。
コツがつかめたので、この後は楽勝!
もう一つのボトル台座ネジも、ロウ付けしました。
↑2ヶ目はきれいに出来ました。ロウ付けの前に塗ったフラックスを、ぬるま湯とワイヤーブラシで
よく洗い流して完成です。
初めての作業にしてはロウがきれいに回っていて、完全に固定出来ました。
でも、こんな作業をすべてのトラスにやるのは手間がかかりすぎます。
トラスの仕上げと溶接部のフィレット化は、
ロウ付けでなく、耐熱パテで仕上げた方が良さそうです。
Wレバー台座とフロントエンドは、強度が必要なので、
ロウ付けするしかないです。
次はWレバー台座を作成しなくちゃ。
再生7日目 ●ロウ付け中毒?
昨日のロウ付けの興奮が冷めない。
もう一度、ロウ付けしたい!
明日はツインリンクもてぎでレースがあるので、
ホントは早く家に帰って準備しなければならないのだが、
ちょっとだけの作業なら良いだろう。
パイプを3本切り出して、面に合わせて削り、組み合わせる。
長さを揃えて、準備完了!
小物だから、すぐに出来そうだ。
しかし、固定するものがなかった!
ロウ付け中に動いたら失敗だ。
でも、もともといい加減な目分量でやっている小物作りだから良いか?
地面に置いて、工具で高さを整えて、ロウ付けする。
出来た!
でも、ちょっと曲がったかな?
シフトレバーを組み合わせてみる。
うん、大丈夫。このくらいの曲りなら、バレない(笑)。
ストッパーの入る場所が予定と違ったので、加工が必要です。
それが終われば、フレームにロウ付けしてシフトレバー台座が完成します。
ううむ。楽しみ。
再生8日目 ●シフト台座を付ける。
昨日はツインリンクもてぎで、4時間エンデューロに参加しました。
前夜に、シフトレバー台座を製作して、寝る時間が5時間しかなかったのですが、
MTBクラスで3位入賞。チームメイトに助けられました。
このレースは小径車部門もありました。
BD-1やKHSに混ざって、モールトンが数台いました。
ちょっと観察してみたのですが、競技向けのものが多かったです。
Wレバー台座はなくて、エルゴパワーもしくはSTIレバー仕様になっていました。
オリジナル品と比較しようと思ったのですが、残念です。
ただ、モールトンの走行シーンを、目の前で見ることが出来ました。
どれもフロントサスの沈み込みが、早すぎ。
もう少しコンプレッション側のダンピングを効かせないとダメですね。
って、ダンパーなんか付いて無いし。どうしましょう?
この対策は、フレーム塗装が上がるまでに考えましょう。
今日は一昨日作ったシフトレバー台座を、フレームにロウ付けします。
ロウ付けする台座を、フレームパイプの丸みにあわせて削ります。
パイプ同士が、ピッタリと合わさるように削ります。
なるべく美しい台座になるように、ていねいに、時間をかけました。
ロウ付け作業には、相変わらずビビっています。
バーナーの扱いには馴れたのですが、ロウ付けの温度で
パイプの中の空気が高温になって圧力が高まり、
パイプそのものが破裂したら大ケガです。
そんな事を心配しながらやっていたら、失敗しました。
フラックスを塗り足りなかった場所があったのです。
まぁ、なんとかなるだろうとロウ棒を押し当てて、バーナーであぶってみました。
溶けたロウは、その場で丸く固まってしまい、
パイプとパイプのすき間に流れていきません。
やっぱり手順は守らないと、ダメなんですね。
仕方がないので、その部分はやり直しました。
↑やり直したのは、この下側です。時間をかけて削ったかいがあって、滑らかなラインでロウ付け出来ました。
フレームは、かなりサビが進行しています。
塗装前にボロボロになりそうなので、一度サビ落としの作業が必要です。
再生9日目 ●いよいよ下地が完成!
再生している日数は9日目ですが、作業していない日も含めると
塗装を剥離してから2週間になります。
さすがに、サビがすごくなってきました。
なんとしても、今日は下地を仕上げて塗装屋さんへ送ります。
(明日、明後日も作業できないので)
まずはサビ落とし。
ワイヤーブラシとペーパーでパイプの1本1本を、ていねいに磨き上げます。
続いて、パテ盛り。
再生4日目で見たいただいたパイプの先端処理を、きれいに見せるため、
自動車用の耐熱パテで、整形します。
パテ本体と固形材を混ぜ合わせて粘土状にし、
整形する場所に、多めに盛りつけます。
パテが乾燥したら、やすりとペーパーで削って仕上げます。
パテの色はうすく水色がかってるので、解りやすいかと思います。
↑左から伸びているパイプの先端をパテで盛り、剣先のように削りました。10数カ所のパテ整形をしました。
仕上げにちょっと不満が残るけど、我慢します。
最後は、フロントフォークです。
モールトンAPB14のフォークエンドの肉厚は、4mmしかありません。
クイックレバーのハブを使うには、最低でも5mmが必要です。
1mm強の厚みのステンレス板を、エンドの形にあわせて削り、
エンドに重ねてロウ付けしました。
もちろん、両方ともエンドの外側です。
内側にロウ付けしたら、エンド幅(ハブの取付幅)が狭くなりますからね。
↑ステンレス板をエンドにロウ付け
再生10日目 ●塗装が終わった!
驚いた事に、もう塗装が出来てしまいました。発送してから2週間も経っていません。
予定では1〜2ヶ月かかるはずだったのに。
塗装屋さんは、最近ヒマなんだろうか?
余計な心配をしながら、一つ一つ梱包をはがしてみます。
色はパールホワイトです。
パールの粒子が細かく、上品に仕上がりそうです。
溶接の荒さをパテでごまかした場所は、ちょっと雑です。
パテのカスが塗装の下に残っている場所や、パテの仕上げの悪かった場所が出ています。
仕上げを急ぎすぎたのが、いけなかったみたいです。
でも、近づかなければ解らないから、及第点90点で合格としましょう。
下地の具合から、塗装の出来具合を想像するのは、素人には難しいです。
これは、次回の課題です。
気になる塗装料金は、通常価格の1.5倍(¥15,750)でした。
(※訂正:パール塗装は+¥2,100です。今回はこれも1.5倍なので、合計¥18,900でした。)
まぁ、部品点数が6点なので、通常の3倍手間がかかっているわけですから、
1.5倍なら安かったと言えるでしょう。
塗り上がったフレームは、すぐには組立て出来ません。
スティールのフレームにかかせない、サビ対策をしてから作業に入ります。
大出の愛用するのは6-66。
なんだよ、ソレ。5-56のニセモノじゃないか?
と、思う方もいらっしゃるかもしれないので説明します。
6-66も5-56と同じ呉工業の製品です。
6-66(水置換材)は、海で使われる鉄製品のサビよけです。
水が付いても、金属と水の間に強力な被膜を作るので、母材がサビないのです。
ただし、塗装に付着すると塗装が焼けるので、
フレーム内部に余分な6-66は残せません。
一晩置いて、余計な6-66を流しだしてから組立てに入ります。
モールトン再生日記
「第2章」へ続くモールトン再生日記の画像が重いので、アップロードが大変です。
この後はモールトン再生日記第2章として継続します。今後の改造計画
◎ホィール組立て
◎シートピラー用シムの製作
◎クランクとチェンラインから、適正な長さのBBを探す。
◎フロントサスのヘコヘコ対策(案)
◎フロントサスのピストン加工
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